体外衝撃波治療とは

対外衝撃波治療イメージ画像

体外衝撃波治療とは、身体の外から患部に衝撃波を照射し、慢性的な痛みや炎症の改善、組織修復の促進を目指す治療です。
皮膚を切開せずに行う非侵襲的な治療で、治療時間は比較的短く、外来で受けることができます。

もともとは尿路結石の治療などに用いられてきた技術を応用したもので、整形外科領域では、足底腱膜炎、アキレス腱炎、テニス肘、ジャンパー膝など、腱や靱帯の付着部に起こる慢性的な痛みに対して行われることがあります。
なお日本では、2012年から難治性の足底腱膜炎に対する保険適用が認められています。

当院では、慢性的な痛みやスポーツ障害に対して体外衝撃波治療を行っています。
薬物療法やリハビリテーションで痛みが長引く方、注射や手術以外の治療を検討したい方に対し、適応を確認したうえでご提案します。

こんな場合、体外衝撃波治療をお勧めします

  • 足裏やかかとの痛みが長引いている
  • アキレス腱の痛みが改善しない
  • テニス肘、ゴルフ肘の症状が続く
  • ジャンパー膝が疑われる
  • スポーツによる慢性的な腱や靱帯の痛みがある
  • リハビリや薬物療法を続けても痛みが残る
  • 注射以外の治療を検討したい
  • 手術はできるだけ避けたい
  • 競技復帰に向けて痛みを改善したい

など

体外衝撃波治療が有効とされる主な疾患・外傷・障害

  • 足底腱膜炎
  • アキレス腱炎、アキレス腱付着部炎
  • テニス肘、ゴルフ肘
  • ジャンパー膝
  • オスグッド病に伴う疼痛
  • ランナー膝
  • 肩腱板炎、石灰沈着性腱板炎
  • 大転子部痛症候群
  • シンスプリント
  • 疲労骨折後の治癒促進
  • 偽関節や遷延治癒の補助的治療
  • 腱付着部炎
  • スポーツ障害による慢性的な痛み

など

体外衝撃波治療による治療

体外衝撃波治療では、痛みのある部位や原因となる組織に専用機器で衝撃波を照射します。
治療前には、診察や検査で痛みの場所、圧痛点、関節や腱の状態を確認します。
照射時には響くような刺激を感じることがありますが、痛みの程度を確認しながら出力を調整します。

体外衝撃波治療の効果について

衝撃波を患部に照射することで、痛みを感じる神経への刺激を調整し、慢性的な痛みを和らげる効果が期待されます。
また、血流改善や細胞の活性化を促し、腱や靱帯の修復反応を引き出すことを目指します。

なお、体外衝撃波には「集束型」と「拡散型」があります。
集束型は深部の限られた部位にエネルギーを集中させやすく、足底腱膜炎や腱付着部炎など痛みの原因が比較的はっきりしている部位に対して用いられます。
一方、拡散型は比較的浅い範囲に衝撃波が広がるため、筋肉の緊張や広範囲の痛み、表層に近い腱や筋膜の症状に対応しやすい特徴があります。
集束型と比べるとエネルギーが広がりやすいため、広範囲の症状に対応しやすい一方、深部の限局した病変には集束型が適している場合があります。

どちらの治療が適しているかは、疾患、痛みの部位、深さ、症状の期間、スポーツや生活での負担などによって異なります。
当院では、診察結果をもとに、患者さまの状態に合った治療をご提案します。

体外衝撃波治療のメリットとデメリット

メリット

皮膚を切開せずに行える非侵襲的な治療です。
外来で受けられ、入院を必要としない場合がほとんどで、治療後に大きな制限がなく、日常生活や仕事をつづけながら治療が可能です。
注射や手術に抵抗がある方にとって、身体への負担を抑えながら痛みの改善を目指せる選択肢となります。
薬物療法やリハビリだけでは改善しにくい慢性的な腱や靱帯の痛みに対し、別の角度からアプローチできます。

デメリット(副作用など)

照射時に痛みや響くような刺激を感じることがあります。
治療後に一時的な痛み、赤み、腫れ、内出血が出る場合があります。
効果には個人差があり、複数回の治療が必要になることもあります。
重度の変形や断裂、手術が必要な状態では十分な効果が期待しにくい場合があります。
また、疾患や治療部位によっては自由診療となることがあります。
費用や治療回数、保険適用の有無については、診察時にご説明します。

体外衝撃波治療を受けられない方

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方
  • 照射部位に悪性腫瘍がある方
  • 照射部位に感染症や強い炎症がある方
  • 出血リスクが高い方
  • 重い血液凝固異常がある方
  • ペースメーカーなどを使用している方
  • 成長軟骨への照射が問題となる可能性があるお子さま
  • 骨折直後など照射が適さない方
  • 医師が適応外と判断した方

など

体外衝撃波治療による治療の流れ

  1. 初診(診察・問診)

    痛みの部位、発症時期、どのような動作で痛みが出るか、スポーツや仕事での負担、これまで治療歴を確認します。

  2. 検査・診断

    必要に応じてレントゲン検査や超音波検査を行い、腱や靱帯、骨、関節の状態を評価し、体外衝撃波治療の適応があるかを判断します。

  3. 治療内容の説明

    体外衝撃波治療の目的、期待できる効果、治療回数の目安、痛みや副作用、費用、治療後の注意点についてご説明します。
    内容にご納得いただいたうえで治療を行います。

  4. 照射部位の確認

    痛みのある部位や圧痛点を確認し、必要に応じて超音波で患部の状態を見ながら照射部位を決めます。

  5. 衝撃波の照射

    専用機器を患部に当て、刺激の程度を確認しながら照射します。
    照射中は痛みや刺激の程度を確認しながら、出力を調整して進めます。
    治療時間は部位や症状によって異なりますが、比較的短時間で終了します。

  6. 治療後の確認

    照射後、痛みや違和感、赤みなどの有無を確認します。
    治療当日は、強い運動や患部に大きな負担がかかる動作を控えていただく場合があります。

  7. 経過観察

    治療後の痛みの変化や日常生活での動きやすさを確認します。
    効果はすぐに現れる場合もありますが、数週間かけて徐々に変化することもあります。

  8. 追加治療・リハビリの検討

    症状の改善度に応じて、追加の体外衝撃波治療やリハビリテーションを検討します。
    ストレッチ、筋力トレーニング、フォーム改善などを組み合わせることで、再発予防やスポーツ復帰を目指します。